いつの間にか骨折などにもつながる骨粗鬆症。

原因や予防法などを調べてみました。

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症(骨粗鬆症)とは骨密度の低下により、骨の強度が低下しもろくなり、骨折しやすくなる骨の病気のことです。

骨粗しょう症で骨がもろくなると、つまづいたり、咳やくしゃみをした時など、わずかな衝撃で骨折する可能性があります。

骨の丈夫さを表す指標「骨量(骨塩量)」は20歳前ぐらいがピークで、それ以降は年齢とともに低下していきます。

そのため高齢になるほど骨粗しょう症(骨粗鬆症)になりやすく、とくに女性に多い病気です。

骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症は多くの要因が関与して発症する疾患です。

遺伝要因と生活習慣が発症に影響します。

骨粗しょう症の原因には、老化や性別など除去しえないものや、カルシウム不足や運動不足といった生活習慣に関わるものなどがあります。

骨粗しょう症は女性に多い

胸部レントゲン

骨粗しょう症は男性より女性に多いと言われています。

統計では骨粗鬆症患者の8割は女性です。

女性に多い理由は、ピーク時の骨量が男性よりも少ないこと、閉経後に骨密度が急速に低下することです。

女性ホルモンの一種であるエストロゲンは骨にカルシウムを蓄える「骨形成」を促すとともに、骨からカルシウムが溶け出す「骨吸収」を抑える働きがあります。

しかし、エストロゲンは閉経によって分泌量が急激に減少するため、女性は骨粗しょう症になる危険性が高まります。

男性も油断は禁物

骨粗しょう症が女性に多い病気です。

男性は成長期に形成されるピーク時の骨量が女性にくらべて多く、女性のように閉経にともなう急激なホルモンの変化もありません。

しかし、生活習慣病の影響で骨質が悪くなった場合は、たとえ骨量に余裕があっても骨粗しょう症になる可能性があります。

また、80歳をすぎると男性も患者が増加します。

健康で長生きしたいなら男性も油断は禁物です。

骨粗しょう症の予防

食事について

骨粗しょう症の予防するにはカルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含む食品を摂取することが重要です。

カルシウムは乳製品や大豆製品、小魚、海草などに多く含まれています。

厚生労働省の栄養調査によると、現代の日本人はカルシウムだけは所要量に達していません。

昔ながらの魚中心の日本食から、肉中心の食の欧米化が原因とみられています。

運動について

骨を丈夫にするにはカルシウムを摂取することが必要ですが、それと同じくらい運動も大切です。

運動をで骨に適度な負荷(圧力)がかかると、骨をつくる細胞が活性化して、カルシウムが骨に沈着し骨が丈夫になります。

逆に、運動不足の状態だと骨からカルシウムが溶け出し骨は弱くなってしまいます。

また、運動することにより筋力やバランス力が鍛えられ、転倒や骨折を防ぐこともできるので骨粗しょう症対策には適度な運動習慣が大切です。

カルシウムの推奨摂取量

厚生労働省のe-ヘルスネットによるとカルシウムの推奨摂取量は下記になります。

カルシウムの食事摂取基準(mg/日)
年齢 男性 女性
15-17(歳) 800 650
18-29(歳) 800 650
30-49(歳) 650 650
50-69(歳) 700 650
70(歳)以上 700 600

牛乳コップ1杯(200g)でカルシウム220mg程度摂取できます。

1日にコップ3杯分のカルシウムが推奨のようです。

もちろん、すべて牛乳でとる必要はありません。

ヨーグルトや小魚なども重要なカルシウム供給源となります。

ただ、カルシウムの摂取量には許容上限量が定めれれています、1日2,300mg以上摂取しないようにしましょう。

リンのとりすぎに注意

スナック菓子には多量のリンが含まれています。

リンは多量に摂取するとカルシウムを便の中に出してしまいます。

頑張ってカルシウムを摂取してもリンを取りすぎると排出してしまいます。

スナック菓子の食べ過ぎには注意が必要です。

過度なダイエットにも注意

ダイエットで栄養不足になると、丈夫な骨のに必要なカルシウムも少なくなります。

さらに、空腹を我慢しているのでストレスがたまり、尿の中にカルシウムがどんどん出てしまいます。

また、若い女性でも厳しいダイエットをすることで女性ホルモンが減って生理が止まることがあります。

女性ホルモンの一種エストロゲンには骨を維持する効果がありますが、減少することによって中年の女性にみられるような骨量の減少がおこります。

まとめ

骨粗しょう症(骨粗鬆症)にならないためには事前の予防が大切です。

日頃からカルシウムを摂取して、適度な運動をするようにしましょう!

「骨は1日にしてならず」です!